取材レポート-記事

2023.01.31

貝塚市観光地周遊~歴史街道と恋人の聖地をめぐる旅~

  2023年、令和も5年目を迎えました。早いものですね。
お正月休みは、関西各地は天候に恵まれ、初詣に出掛けられた方も多かったのではないでしょうか。今年は卯年、去年よりもさらに、色んな場面で皆さんが飛躍できる年になることを祈っています。
 さて、今月は、1月11日(水)に貝塚市の観光地を訪れました。
 南海電車で大阪市内から約30分、南海貝塚駅に到着しました。

 この日も天候に恵まれ、まさに観光日和。今回は、貝塚市都市政策部商工観光課からご紹介いただきました、おすすめ観光地を回っていきます。
 貝塚駅から少し北に歩き進めますと、情緒あふれる寺内町が広がっています。この日は、この寺内町にある「感田神社」と駅より海側にある「脇浜戎大社」で十日戎のお祭りがやっているため、先に、駅から近い「感田神社」を訪れてみました。

 朝早くから訪れたためか、参拝者がまばらでしたが、「十日戎」の赤いのぼりと提灯で、神社はお祭りモード。境内の中心で焚火をしており、参拝後、少し暖を取らせてもらい、ほっこりしました。朝一から少し、お祭り気分をいただきつつ、感田神社を後に、寺内町の中へ入っていきました。

 寺内町という名前だけあって、お寺がいくつか並んでいました。その中で、地図を見ても境内の規模が大きい「願泉寺」を覗いてみました。

 願泉寺本堂は、寛文3(1663)年に、再建された浄土真宗本山級のもので、大阪府の重要文化財に指定されているようです。本堂の瓦屋根は大きく、迫力がありました。こちらも早朝だったためか、参拝者が私一人でしたが、静かなひと時を過ごせました。

 また寺内町には、登録有形文化財に指定されている家屋はいくつかあるため、歩きながらのぞいてみようと思います。

尾食家住宅

寺内町の通り道

寺内町の通り道

竹本家住宅①

竹本家住宅②

旧吉村家住宅

廣海家住宅

 黒壁や古くも立派な木柱や味のある格子、この歴史的住宅が、寺内町の町並みを作っているのですね。筆者は田舎出身のため、この空間が何だか懐かしくも感じ、とても落ち着きました。日常を離れて、こんな散策時間を過ごすのもいいですね。
 また、本住宅に関しては、大阪文化財ナビからも見られますので、ぜひのぞいてくださいね。
(大阪文化財ナビ)https://osaka-bunkazainavi.org/

 寺内町を後にし、十日戎のお祭りがあるもうひとつの神社、「脇浜戎大社」に向かいました。
紀州街道を抜けて歩き進めると、こちらでも十日戎ののぼりや提灯が見えてきました。

紀州街道

遠くの方にのぼりが見えてきました

脇浜戎大社へ向かう参拝者

 お昼近くの時間だったこともありますが、感田神社より、こちらはよりにぎわっており、中に入ると参拝者の列ができていました。貝塚市商工観光課さんからも、こちらの神社の方がお祭りの規模が大きいと伺っておりましたが、まさにそのとおり。地元の方々が次々と境内へ吸い込まれるように入っていきました。

 お参り後、近くに縁起物もたくさん出ていたので、巫女さんにお願いして写真を撮らせていただきました。眺めているだけでも、何かいいことが起こりそうな気持ちになりますね。

えべっさんの縁起物がたくさん!
参拝者はどの縁起物を持って帰るか悩みながら選ばれていました。

 最初に入った鳥居とは反対に出ると、こちらにも大きな赤い鳥居がありました。近くでは、十日戎による出店も並んでおり、近くの道路には、まだまだこれから参拝される方が多くいました。参拝者の声を聞いていると、「9日、10日の宵戎や本戎は、もっと人がたくさんいて、残り福の今日がまだ人混みがましだね」とのことで、本戎の様子がどんな感じだったか気になりました。

 脇浜戎大社の十日戎については、ぜひ、ホームページでもチェックしてみてくださいね。
(十日えびす 脇浜戎大社)https://takaokami-ebisu.com/ebisu/

 貝塚市の十日戎を堪能したところで、近くの古民家カフェで昼食をとることにしました。
 今回は「古民家 そらcafé」で昼食をとりました。平日にも関わらず、客席は満席!温かみのある店内では、美味しいランチを目の前に、女性客の方を中心ににぎわっていました。料理もとても美味しかったです!
 こちらの古民家カフェは、駅からも徒歩8分ほどの距離にあり、腹ごしらえしてから町を散策する場合にもおすすめです。

 ボリュームいっぱいの昼食で少し眠い目をこすりながら、再び、貝塚駅をめざしました。
 次は、貝塚市のローカル路線「水間鉄道」を使って、水間寺に向かいます。
 前回、和歌山市から貴志川線を利用した際のICカード失敗談(詳しくはこちらの記事「和歌山県観光地を訪問!~和歌山の歴史と癒しにふれる旅~」をご覧ください)があったので、思わず、切符を購入したのですが、水間鉄道はICカードでの入退場が可能なので、ICカードでの乗車も問題ありません。

 ホームで待っていると、電車がやってきました。電車には、貝塚市イメージキャラクター「つげさん」がイラストされていました。

 電車に揺られること約15分、終点「水間観音駅」に到着しました。水間寺や水間公園を訪れる際には、こちらが最寄り駅になります。

水間鉄道「水間観音駅」の駅舎の様子

 この日も、外国人観光客を含めた観光客の方々が駅から水間寺へ向かって歩いており、私も後をつけるように一緒に水間寺をめざしました。

 水間寺には、水間観音駅からまっすぐ南の方へ、約10分程度で到着できました。
 こちらの橋を渡ると水間寺境内に入っていけるようですね。橋の入り口には、お正月気分を残す門松が立っていました。15日まで立っているのでしょうか。この橋は、「厄除け橋」と呼ばれ、平成22年4月に新しく完成したもののようですね。

 本来はこちらの橋を渡って入ってくのですが、左を見ると先のほうで赤い橋が架かっており、なんとなく気になったので、お寺の回りを半周するような形で入っていきました。

 赤い橋を渡り、まっすぐ歩き進めると、水間寺境内にある「愛染堂」が見えてきました。

 水間寺愛染堂は、古くから厄除け観音として信仰されていますが、縁結びの仏様「愛染明王」を祀るお堂であり、お堂前の庭横には、身分の違いを乗り越えて結ばれたお夏・清十郎のお墓があります。愛染堂は、恋愛成就の「お夏清十郎」伝説が伝わっていることから、「良縁・縁結び」のご利益があると言われており、平成29年1月には「恋人の聖地」に選定されたようです。
 この日も若い女性の方々が参拝されていました。女性の方は特に、恋愛成就などパワースポットに興味があるのではないでしょうか?恋愛みくじなどもありますので、ぜひ訪れてご利益をいただきましょう!

(愛染堂|良縁祈願-水間寺-)
 https://mizumadera.or.jp/enmusubi/

(恋人の聖地「水間寺愛染堂」)
 https://www.city.kaizuka.lg.jp/kanko/koibitonoseiti/index.html           

 境内を歩き進めると、三重塔と本堂が目の前に!これらは、境内から少し出たところにある行基堂と合わせて、貝塚市指定文化財に認定されています。

三重塔と本堂

行基堂

 水間寺は奈良時代に聖武天皇の勅願により、行基菩薩が開創したお寺です。聖武天皇が42歳の時病にかかり、その時に見た夢のお告げ「奈良の都より西南の方角に観世音菩薩がご出現なされる」とのことで、行基菩薩に勅命をもってこの仏像を探すように命じたようです。行基菩薩が夢のお告げどおり、この地を訪れたところ、現れた16人の童子に導かれ、白髪の仙人に会い、観世音菩薩の尊像を受け取りました。この尊像を聖武天皇に捧げたところ、病はたちまち全快したことから、聖武天皇は、この地に仏様を祀るようにと勅命を下し、行基菩薩によって水間寺が創建されました。
 そのため、現在も厄除観音として広く信仰されているようですね。この日も、本堂では、厄除祈祷でしょうか。参拝者が本堂内に座る前で、お坊さんが念仏を唱えられていました。

 本堂をお参りした後は、護摩堂で自身の煩悩を除く大念珠で数珠玉を回し落とす体験もしました。

 (水間寺)
 https://mizumadera.or.jp/

 水間寺を回ったので、次に近くの水間公園を訪ねます。

参拝最後に護摩堂で数珠玉を落とすと煩悩を除くことができると。カンカンっといい音でした。

この階段坂を登って水間公園へ

 公園までの階段坂は、傾斜がそこそこあり、少し山登り気分で息を切らしながら公園に向かいました。上まで登ると、芝生が目の前に広がっていました。貝塚市を一望できる眺めのいい公園ですね。

 公園内を歩いていると地元の方が犬の散歩をしたり、子供たちと遊んでいる方もいました。
 また、この公園には、愛染堂に続く、愛染橋があり、こちらも恋人の聖地とされているようです!冬に訪れたため木々が寂しい感じですが、愛染橋周辺は桜の木がたくさん植えられており、春には桜が咲いて桜のアーチを潜り抜けながら散策できそうです!暖かくもなる春に皆さん、訪れてはいかがでしょうか。

 ほか、公園内には展望台もあったのですが、現在封鎖されていたため、登ることができず残念でした。また、珍しく公園内には、鐘が設置されていました。水間寺に近いからでしょうか。

 水間公園も堪能し、再び、水間観音駅をめざしました。
 この日、貝塚市商工観光課さんよりご紹介いただいたおすすめ観光地で、時間の都合上や休館日等で回れなかった観光地がありますので、最後に、ご紹介させていただきますね。

【善兵衛ランド】
 水間鉄道「三ヶ山口駅」から徒歩約10分でアクセスできます!
 この日は、休館日で訪れることができなかったのですが、無料で天体望遠観測が体験できる施設となっています。この施設名の由来は、貝塚脇浜新町に生まれた「岩橋善兵衛」から来ています。
 善兵衛は、日本で初の天体観測会を行ったり、独自アイディアで望遠鏡を作成しつつ、月の満ち欠けや星の位置、大阪湾の潮の干満を読み取るオリジナル星座早見盤を作成し、江戸時代の日本の自然科学や天文学の発展に貢献しました。善兵衛の望遠鏡やこれらの観測機器は大阪の有形文化財・歴史資料に指定されています。

(善兵衛ランド)
 https://www.city.kaizuka.lg.jp/zenbe/

【ハーモニーファーム野のはな、森の小径レストラン】

 水間鉄道「名越駅」から徒歩約25分、少し遠いですがアクセスできます!
ハーモニーファーム野のはなは、2016年9月にオープンした、家族連れやご友人などと乗馬体験ができる施設となっています。スタッフさんのしっかりとしたガイドの中で安全に乗馬を楽しめます!また、森の小径レストランは、ハーモニーファーム野のはなの近くにあり、自然の中で本格イタリアンを味わえるレストランです。

(ハーモニーファーム野のはな)
 http://www.hf-nonohana.com/

(森の小径レストラン)
 http://morinokomichi-restaurant.com/

【貝塚市立ドローン・クリケットフィールド】

 水間鉄道「名越駅」から徒歩約15分でアクセスできます!
貝塚市内にドローンフィールドがあるのをご存知でしょうか?田園風景に囲まれて、関西・大阪最大級のドローンを飛ばせる飛行場となっています。
 初心者からでも安心して飛ばせる、広大な芝生が広がっている本フィールド。一方、クリケットでは、ジャパンカップ関西大会決勝戦を行っています。
 ドローンやクリケットに限らず、その他のスポーツやピクニックなど、さまざまな利用方法ができますので、ぜひ、利用してみてくださいね!

(貝塚市立ドローン・クリケットフィールド)
 https://www.city.kaizuka.lg.jp/doronecricket/

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