関空を活用した地域振興 - 記事

  吉本興業（株）に所属するお笑い芸人「福人」（ふくんちゅ）と、岬町の地域住民が案内する大阪・岬町インバウンド向け観光ツアーを実施しました。

  このツアーはインバウンド向けの新たな観光ツアーの造成と、インバウンド受入環境整備を目的に実証実験として実施したもので、岬町観光ボランティア協会及び岬町国際交流サークルに所属する地域住民が日本語と英語で参加者（大阪公立大学留学生）を案内しました。

  当日は岬町で開催されていた「深日港フェスティバル」に参加し、その後、長松自然海岸の散策、大阪府立青少年海洋センター白鳥号でのクルージング体験、古墳や古い町並みが残る地域のまち歩きなど、盛りだくさんの内容でした。

  長松自然海岸では絶滅危惧種にも指定されている「ハクセンシオマネキ」(カニ)に遭遇しました。また、大阪府立青少年海洋センターでの白鳥号クルージング体験では、近海を回遊するイルカにも出会うことができました。

  当日参加した大阪公立大学の留学生はお笑い芸人「福人」さんのユーモアを交えたお話や、地域住民のガイド説明を楽しみ、岬町ならではの魅力あふれるツアーを満喫しました。参加留学生たちからは「初めてイルカを見ることができた」「船で海に出るのは初めての経験で自分では味わえない特別な体験」「日本の美しさを体感できた」「また岬町を訪れたい」と大好評でした。

  今回のツアー実施に至った経緯としては、２０２３年３月５日に大阪府立青少年海洋センターにて、吉本興業（株）のお笑い芸人が岬町を盛り上げる「よしもと岬町遊びつくし隊」が発足されたことが契機となりました。「よしもと岬町遊びつくし隊」の隊長はミサイルマン西代さん。副隊長はspan!・わんだーらんどの二組です。西代隊長がイベントMCを務める深日港フェスティバルの開催に併せて、実証実験としてお笑いツアーを実施し、新たな観光コンテンツの造成及びインバウンド受入環境整備にも取り組み、今後の課題等を整理することになりました。

  今回参加の留学生にはアンケートにより、課題や魅力の整理にご協力いただきました。全体的なツアーの満足度は非常に高く、また、ツアー販売価格についても、想定以上に高額な販売価格で売り出すべきだという意見も多くありました。課題としては、イベント時のキャッシュレス対応や、歴史文化紹介の内容は難しく、地元住民の間で伝承されてきた伝説や小話などを求める声もありました。

  大阪・和歌山の都市部から好アクセスの岬町は、海・山の自然資源を満喫できる町です。海では、イルカやハクセンシオマネキなどたくさんの生き物が生息し、私たちの心を癒してくれます。岬町の山々では、公共交通機関を利用して気軽に楽しめるハイキングコースがたくさんあります。皆さまも是非岬町を遊びつくしにお越しください。